パソコンの性能を大きく左右するPCパーツといえるのがメモリーです。プロセッサが処理するのに必要なデータを一時的に格納しておく用途に使います。メモリーとプロセッサとのデータのやり取りが速ければ速いほど、パソコンの性能が高くなります。また、メモリーにたくさんのデータを貯められるほど、低速なハードディスクからいちいちデータを取ってくる必要がなくなるので、パソコンの性能を高められるようになります。
最近のパソコンはメモリーの容量が4GBが当たり前。以前なら512MBや256MBなどの限られた容量しか搭載できませんでしたが、メモリーの大容量化が進んでいます。中には10GB以上のメモリーを搭載するパソコンも登場しています。
では4GBを搭載しているパソコンのメモリーを増設し、2倍の8GBにしたら、性能は2倍になるのでしょうか。パソコン全体の性能は大きく改善されますが、すべての処理においてパフォーマンスが2倍になるわけではありません。
例えば、パソコンの主な用途がメールやブラウジング、テキスト書きなどなら、メモリーを2倍にしてもそれほど恩恵を得られるわけではないでしょう。確かに処理は速まります。しかし、もともと動作があまり重くない処理なら、メモリーを2倍に増やしても速度たかがしれています。だからゲーミングPCに32GBや64GBのメモリを搭載しても意味がありません。8GBか16GBがおすすめです。
むしろ動画編集、画像加工などの動作が重くなりがちな処理を主にするときにメモリーを増設するのが有効です。あくまで用途を想定し、それに見合うコストパフォーマンスであるかを天秤にかけるべきでしょう。お金があまっているからメモリーを増設する、こうした選択は結構ですが、無意味な増強になる可能性があるので注意しましょう。